霰紋

jitenshaokiba

(この文章は、
 わたしのfacebook投稿
 2017/1/15日付からの転載です。)

紋様よもやま話。

雪、すごいですね。
我が家では、自転車の雨よけが、
ひしゃげてしまいました。(三ε三)
重たくなるんですね・・

チリも積もればなんとやら・・。
雪かき作業の危険を垣間見ました・・。

そんな訳で?takenaka kinsaiでも
出場機会の多い「霰紋」を
どうしてもご紹介したくなりました・・・

この型紙は、江戸小紋の「大小あられ」
というのが通常でしょうか。

そもそもは、薩摩島津家の定め小紋。
武士の礼装である裃に用いられました。

大名達が競って豪華な裃を身につけるものだから、
幕府が規制をかけた所、

遠目からではわからないように
工夫を凝らしたのが
「小紋」誕生のきっかけだそうです。

幕府からは目をつけらず、
小紋の柄によって、近しい大名間では、
きちっと差別化を図れる。

超機能的です。

制限が文化を育む、
という一例でしょうか。

小紋は、柄が細かいほど、格が高いと言われますが
(型紙を彫り、染める事を思えば、
 二乗で難しくなっていくことが想像されます。)

大名達は、こぞって投資したのでしょうか。

「オレ達には、こんな細かいオシャレ小紋を
作れる力(技術、財力)があるんだぜ」

てな感じで。

見事な完成度、バリエーションに感心します。

今では、概して大衆的な印象の小紋ですが、

それは歌舞伎役者(=カリスマ、ファッションリーダー)達が
好んで小紋柄を取り入れてから。

庶民が飛びつきました。
(「市松」柄と似た理由ですね。)

長くなりましたが、
霰紋は、というと

「小紋なんて「カジュアル」じゃん、正装とは言えないね。」
「いやいや、定め小紋という出生を辿れば、「フォーマル」よ。」
「もっと細かい小紋もあるんだから、そこそこの「格」って所かしら。」

という、
なんだか煮え切らない
玉虫色ポジションの柄でもあります。

「祝紋」扱いしているtakenaka kinsaiは少数派か。

けれど
丸、円という形は、戦国時代から
「和=人の輪、連帯、円満」
「輪=完全、完結」
「太陽や月といった天体=人智を超えた力、天命」の象徴として

のぼり旗などに好んで用いた
モチーフであったり、

(カルピスのドット柄は
 「天の川」イメージであったり)するので

その意味や歴史を加味すれば
可愛いだけじゃなく
なんとなく、一滴ごとに秘められた力強さ、
特別さを感じられます。

今日の降り積もった雪、折れ曲がった鉄パイプを見て

雪。霰紋。我が意を得たり。と

どうしても口にしたくなった次第でした。

arare_monyou