麻の葉part3

asanohabase

文様よもやま話。
「麻の葉」編part3。

「初々しさ」の象徴だったり、
「丈夫に、すくすくと育ちますように」

という願掛だったり

「麻の葉」の受容のされ方を
前回は見てきました。

こういった特徴に加えて
魔除け、厄除けの意味を持つ、
というのもこの文様の大事なポイントです。

という訳で
今回は、「麻の葉=魔除け」がテーマです。

.

.

.

これには
「麻」というモチーフ由来、 
「三角形」の形そのもの由来
両方ありそうなのですが・・

まず「麻」モチーフ由来説から
書いていきます。

駆け足ですが、長いです!ご容赦を。

ーーー

日本では麻は、
古代から自生していた植物と考えられ
その暮らしぶりに欠かせないものでした。

縄文時代の遺跡から
麻で出来た縄が発掘されていますし
日本神話にも出てきます。

神道では、御幣(または、おおぬさ)、注連縄、鈴の緒など
重要な部分で様々顔を覗かせます。

(御幣というのは、
 お祓いをする宮司さんやら巫女さんを
 頭の中でイメージしてもらったとして
 きっと今、手に持っている
 白いヒラヒラとした房のついたステッキ、それの事です。)

御幣の房の部分は
紙あるいは、麻の繊維を束にしたもの、
で作るものと決められているそうです。

祓具、神の依り代(人工的な)に
麻は選ばれている訳です。

この話を聞くと
「麻」=穢れを拭い去るパワー、
という風に想起され、

この厄除けパワーに
肖りたい気持ちはよく分かります。
めちゃ効きそうです。

ーーー

次、形(三角形)由来説に行きます。

日本では、三角形は
霊的力を持つと言われることが多いです。

ユーレイの頭巾、お結び、盛り塩・・
いずれも三角でないと、しっかり力を発揮しません。
形が大事です。

(世の中には、盛り塩をきっちり三角にするためだけの道具、
 塩固め器、盛り塩器なるものが、ちゃんとあるそうで・・
 初めて知りました・・・)

文様で三角というと、
まず「鱗」文様が想起されるのですが
確かに魔除け、厄除け文様と言われています。

「鱗」文様は、
ゼルダの伝説のトライフォースみたいなヤツ・・

△と▲の平面充填です・・

(ゲーム好きな人は、
それだけでスゴイ霊力を予感することでしょう・・)

女性の厄除け。
鱗で守る、蛇のように脱皮して厄を除ける、
とか言いますね。

また「籠目」文様も有名です。
(別名、「六つ鱗」。)

麻の葉と同じ線要素だけの文様で
その編み目は、ヘキサグラム=六芒星を描きます。

六芒星は2つの三角形を組み合わせた形ですね。

(また、籠目といえば、
 「か〜ごめ、かーごめ♩かーごの中の鳥は♩〜
 ・・後ろの正面だあれ?」
 という伝承遊びも思い出されます。

 この遊びのルーツは諸説あって
 どの説もトンデモ話の匂いがするのですが・・

 一説によると
 「神遊ばせ」「口寄せ」の呪術
 (=イタコさん的な神様の召喚術)を
 なぞらえた遊びで

 手を繋いで作る人の輪は、この儀式の際の結界(籠)を
 見立てたものだそうです。

 六芒星→結界。
 訝しげに聞いてはいても、
 それでも霊力は充満してそうに思えます・・)

さて。

ここまで書いておいてなんですが、実は・・
三角形がなぜ霊力を孕み、邪を払うのか
その理屈は、結局わかりません。

(ですが
 安倍晴明の五芒星も
 やはり同じ理屈で魔除けの力の
 象徴なのだそうです。

 「三角形=魔除け」は、
 お墨付きを受けてから
 けっこう長い歴史がありそうです・・。)

・・・。

麻の葉に帰ります。
part1でも書きましたが
麻の葉は底角30°の二等辺三角形の平面充填です。

だから
即、魔除け。

それもあります。

が、ここで取り上げたいのは
先ほどまでにご紹介した
鱗、籠目が、(亀甲も)、
この文様に潜んでいることです。

魔除け文様の基礎工事としても、
「麻の葉」は非常に優秀という訳なんですね。

多重に仕掛けられた結界は、
最早、魔除けの要塞です。

ルパン3世でも侵入できるか否か、
・・といったところでしょう。

(これを理由に魔除けの力が強いと
 言われる場合もあります。
 結構、説得力を感じます・・。)

以上、
「三角形」の魔除け事情について、でした。

一応、駆け足でしたが
「麻」モチーフ由来、
「三角形」由来合わせると
「麻の葉」の疑いようのない
「魔除けサラブレッド」ぷりが
明らかになったのではないでしょうか・・。

長々とすみませんでした・・・

ーーー

文様よもやま話、
セレブレーション・シリーズの6柄を
今回でコンプリートできました。

半年かかりました・・・

竹中金彩は、100程
型紙を所持していると
HPにも書いているのですが

実際は、「数えただけで、350はあるんだよねー」

と、調査報告を受けております・・

(ちゃんと数えたことがない・・。
 面倒くさいから。)

そういう訳で、このペースだと
一通りご紹介するのに、
あと30年以上かかる見込みです・・・

困ったものです・・

これからは、
なるべく短めにして、
やっつけていきたいです・・

asanohabase

uroko
・鱗

kagome
・籠目

kikko
・亀甲

幾重に重ねられた文様。