文様よもやま話 番外編

文様よもやま話、番外編〜メトロン星人に千羽鶴〜。

『ウルトラセブン放送開始50年記念
 〜モロボシ・ダンのかりて〜』

開催中(〜5/8 at京都高島屋7F)ということで
今回は、ウルトラセブン50thコースターの中から
「メトロン星人に千羽鶴」をご紹介します!

セブン、面白いです!

 x ウルトラマン・セブン でなく
 ○ ウルトラセブン 
→(7人目の、幻の)ウルトラ警備隊

という超初歩のところ、
ズブの素人から
竹中は今回の企画に入り
しっかりハマりました・・。

勧善懲悪、一筋縄でいかないところが、
大人をも引きつけるのでしょうか。

ノンマルトのエピソードが特にお気に入りです。
(海のトリトンみたいな話です。)

 侵略者⇄レジスタンスの立ち位置が
 入れ替わりそうになるが
 真相をうやむやにして総攻撃!

「ノンマルトの海底都市は完全に粉砕した。」
 
「海底も我々人間のものだ。
 これで再び、海底開発の邪魔をするものはいないだろう・・」

フハハッ!・・と
悪魔的な高笑いが続きそうな文字面ですが

これ、正義のウルトラ警備隊
隊長のキリヤマさんのセリフです。
(これじゃ、完全に大魔王ですよね・・。)

・・・・

そんな人間のエグい所も
垣間見せるセブン。

ファンの方の語り草になっているエピソードの一つが
メトロン星人が登場する「狙われた街」の回だそうです。

実相寺昭雄監督の
実験映画を観てるようなカメラアングル、
演出がシブいです。

お話のテーマは、人の「信頼」です。
詳しくは書きませんが
人類みんなを疑心暗鬼にさせ
間接的に、地球を我が物にしよう企む
メトロン星人。

それを阻止せんと立ち上がったヒーロー
モロボシ・ダン。

ちゃぶ台を、はさんで相見える両者!

・・ちゃぶ台!?

となる、
シュールな名場面です。
(このシーンを、コースターにしました。)

決着はあっけないものでしたが・・
エグいのは、このエピソードの
エンディングのナレーションです。

「人間同士の信頼感を利用するとは
 恐るべき宇宙人です。
 でもご安心下さい。
 このお話は遠い遠い未来の物語なのです・・。
 
 え、何故ですって?
 我々人類は今、宇宙人に狙われるほど、
 お互いを信頼してはいませんから・・・」

(ここで、番組終了。)

「フィクションで良かったね」からの
「現実社会は、もっと厳しいの」オチ。

ニヒルです。

持ち上げて落とす。
この落差、
メトロン星人より怖いぞ、実相寺昭雄。

さて、
そんな訳?で、このシーンには
「千羽鶴(もしくは群鶴)」の文様を
あわせてみました。

「千羽鶴」は普通、
「瑞鳥である鶴が一度に千羽も見られ、
 限りなくめでたい」
といった意味に解釈されますが、
今回は柄のルーツに重きを置いて配置しました。

光琳文様の一つとして
紹介されることもある「千羽鶴」ですが
図案の原型は、俵屋宗達と本阿弥光悦の
コラボレーション作品
『鶴図下絵和歌巻』にあります。

(光琳は、宗達フォロワーです。)

「信頼」がキーワードになる
メトロン星人のエピソードですが、
400年前の二人のアーティストの
信頼関係から生まれた
有名な図案を並置することで

「我々人類は今、宇宙人に狙われるほど、
 お互いを信頼してはいませんから」
というナレーションの皮肉と
リンクさせている格好です。

鶴の主張が強く、やや引っかかる、
が、「どうしてか」聞いてもらえたら
ファンの方も納得してもらえるような
仕掛けのある文様を考えてみました。

ちゃぶ台メトロン星人は
随分、先駆者の多い、
人気のモチーフですので
後発組としては、変化球を投げてみた訳です。

(怪獣、宇宙人と文様の組み合わせを考えるのは
 総じて、とても楽しい作業でした。
 
 せっかくなので、
 他のセブンコースターも
 場をあらためて紹介していきたいな
 思っています。簡単に。)